Duffelcoatの歴史【第5回】
- sweetkasisu
- 11月6日
- 読了時間: 2分
トグルボタンの歴史において、初期の素材選びは水牛の角や木材に集約されていました。これは、極寒の環境下での実用性と耐久性を追求した結果です。
特に水牛の角は、その自然素材ならではの高い強度と、一つとして同じものがない独特の風合い(色や模様)が重宝されました。角は緻密な構造を持ち、摩耗に強く、長期間の使用に耐える耐久性を持っていたためです。
トグルボタンが使われるダッフルコートは、もともと北欧の漁師やイギリス海軍の防寒着として用いられていました。船上や極寒の地といった厳しい環境で、着用者が**厚手のグローブ(手袋)**を着用したままでも、容易に掴みやすく、素早く留め外しができる必要がありました。
水牛の角や木材といった素材は、冷たくなりにくいという点でも優れており、手袋をした状態での「握りやすさ」と、防寒着の留め具としての耐久性という、二つの絶対的な要求を満たすための最適な選択肢だったと言えます。
現代においても、高級なダッフルコートにはこの伝統を受け継ぎ、天然の水牛の角がトグルボタンの素材として採用されることがあり、その品質と独特の美しさは現在も価値を認められています。また、木材の中でも特に良質なものは、天然素材のエコ志向の高まりとともに再評価されています。








コメント