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Duffelcoatの歴史【第2回】

  • sweetkasisu
  • 10月28日
  • 読了時間: 2分

【第2回】生地の特性:厚手のウールメルトン地「ダッフル」

ダッフルコートの起源は、まずその「生地」にあります。ベルギーのデュフェルで生まれた「ダッフル」生地は、一般的なウール地とは一線を画す特性を持っていました。


この生地の最大の特徴は、起毛加工圧縮された厚みです。羊毛を密に織り上げた後、表面を毛羽立たせる(起毛させる)ことで、生地の中に空気の層をたっぷりと含ませています。これにより、高い防寒性と優れた断熱性を実現しました。さらに、強い圧縮加工によって密度を高めているため、荒天にも耐えうる耐久性と、風を通しにくい防風性を備えていました。


もともとこの生地は、その丈夫さと安価さから、衣料品だけでなく工業的な用途にも使われていました。例えば、軍用の弾薬箱の内張りとして利用されていた記録が残っています。弾薬を運搬する際の衝撃を吸収するクッション材として、その厚みが重宝されたのです。


つまり、「ダッフル」生地は、当初から「極限の環境下で、衝撃や寒さから中身を守る」という使命を担っていました。このタフネスこそが、後に極寒の海で活動する漁師イギリス海軍の防寒着として採用されることにつながる、ダッフルコートの運命を決定づけた要素なのです。

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